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ご相談事例

相続

遺産分割対策と有効活用事例

  • 世田谷区内に築40年超経過(旧耐震基準)RC造の共同住宅を所有しており、空室も目立っている。息子も共同住宅の一部に居住しているが、今後の活用方法と相続対策についてどうしたらよいか?

ご相談者は『長男・次男がケンカせずに仲良く暮らしてもらいたい』事を第一に考えていることがわかりました。ご相談者が先代からの遺産分割でご苦労をされたご経験から、お子様方が仲良くするためには、『気持ち』だけではなく『経済的基盤』も必要であると強く感じていらっしゃいました。
当協会では、ご相談者の想いを実現するために、本件土地・建物に関する有効活用案を複数ご提案させていただきました。

有効活用案
第一ステップ:
本件の解決策として、大枠として以下が考えられます。
Ⅰ.建物を取り壊しての有効活用
Ⅱ.本件土地・建物の資産入れ替え(売却&買い替え)

ご相談者の意向を確認したところ、「先祖から受け継いできた土地であり売却は極力行いたくない。」とのことでしたので、Ⅰ案を提案することになりました。

第二ステップ:
Ⅰ.建物を取り壊しての有効活用案として、以下を提案しました。

① 大型賃貸マンションへ建て替え

② 土地の一部を売却後、建築資金を充当して中型賃貸マンションの建築

③ 戸建賃貸を建築、土地の一部をお子様方の自宅用地とする

上記有効活用案のシュミレーション

※わかりやすくするため、概算での記載をしております。

第三ステップ:
有効活用案の決定
シュミレーション上は、①大型賃貸マンションの建築における収支が一番高いことから、最善策であるように表面上は見えます。しかしながら、①案でのリスクとして、「借入金が多額になり、息子さんの代にまで借金が残ること」、「相続が発生した際に、マンションの所有が2人の共有になってしまい、将来的にもめる可能性があること」、「単身用マンションの供給が多く、将来的な空室リスク」が想定されます。
一方、③案では収支は低くなるデメリットはあるものの、「相続発生時に息子様に戸建賃貸部分を平等に分割で分けられること」、「将来的に資金が必要となった際に、戸建賃貸部分を必要に応じて売却できること」、「新築の戸建賃貸の供給が少なかったため、中長期的に安定的な賃貸経営が可能であったこと」のメリットがありました。
よって、当協会では③案をご相談者の想いを実現する最善策であるものとして提案して、ご納得いただきました。

その後・・・・・
皆様が笑顔で生活できる活用案を実行することで、ご相談者、奥様、お子様、皆様に喜んで頂きました。また、『戸建賃貸が建ち並ぶ新しい1つの街を創造』され、街のコミュニティとしても、近隣居住者と良い関係も築かれています。
「課題を解決し、みんなが笑顔になれる仕事ができたこと」を当協会も嬉しく思っております。

建替えに至るまでは、いくつもの課題がありましたが、計画から完成、その後の賃貸経営にあたっての全てのコーディネートを当協会で担当させて頂きました。
① 建築プラン・収支の検討、マーケット調査
② 入居者明渡し専門家のご紹介
③ 解体業者・測量業者のご紹介
④ 建築業者のご紹介
⑤ 賃貸募集・賃貸管理の実務

一人でも多くの地主さん、家主さんの笑顔をみるために、日々研鑽を積みたいと思います。