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賃貸経営

「いい人」について

今回は「いい人」についてお話させていただきます。

「いい人」になると、いい仲間が集まり、いい情報が集まってきます。

あたりまえの事のようですが、こと、自分事となるとなかなか難しいですね。自分では、いい人のつもりでいても他人から見たら、決していい人ではないかもしれません。

特に利害の絡む仕事の場面では、いい人でいることの方が難しいかもしれません。生き馬の目を抜くと言われる不動産業界ではなおのことです。

 

私自身、不動産コンサルティングを生業として今年で27年目になりますが、本当にいい人、いいお客様(地主家主様)に恵まれて今日もご飯が食べられることに感謝しております。

いいお客様には、決して損をさせないよう、全力で役務提供、情報提供をするよう自然に意識します。

いい人(いいお客様)は、常に、関係者はもちろん、利害が反する相手の事も考えています。考えているというより尊重していると言った方が適切かもしれません。

 

 

 

東京も大きな被害を蒙った東日本大震災の直後、自粛ムードで飲食店などはしばらく閑古鳥が鳴く状態の時、「大変な時はお互い様。」と言って、テナントの賃料を半額にしたオーナーがいました。まさに「いい人」です。

その後、将来のビル建替えに向けて、契約形態を普通借家から定期借家に切り替えを進めていますが、ほぼすべてのテナントが切り替えに応じてくれました。また、子育てで大変だろうと言って、借地の更新料や、地代を減額する地主さんもいました。

のちにお世話になりましたと言って土地を地主に、ほぼ無償で返還しました。なかなかこのような対応はできるものではありませんが、「いい人」には意識せずとも結果的に経済的な利益もついてくる好例です。

 

「いい人」は私たちの仕事も適正に評価していただき、報酬も値切りませんし、速やかに気持ちよく支払っていただけます。当然、問題が起きたら直ぐに全力でサポートしますし、いい情報があれば率先して提供します。「いい人」の周りはすべてが好循環です。

 

何かいい情報があったらくれ、良い物件があったら譲ってくれ、儲かる話をくれ、また、費用の話になると口癖のようにもっと安くしてくれ、という人もたまにいます。まさに、くれくれ星人です。このような人には、いい情報はなかなか集まりませんし、仮に取引をしたとしても長続きはしませんね。

 

と、偉そうなことを言っておりますが、いろんな意味でゆとりがなければ、「いい人」になるのは難しいですね。私自身いつも自問自答、自戒の念も込めて今回のコラムとさせていただきます。

さて、これから滞納地代の督促に更新料の請求、賃料の値上げ交渉と、まだまだ私は「いい人」にはなれそうにありません。

本年も皆様のまわりに「いい人」が集まり、「いい年」になりますよう心よりお祈り申し上げます。

 

(著者:不動産コンサルタント 伊藤)

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