2023(令和5)年4月1日以降施行される民法改正の内容を、11月号、12月号にわたって濵田憲孝 弁護士に伺います。

 

1.相隣関係(隣地からの枝の越境等)の規定の見直し

(改正民法209、213の2、233など)

手塚)今月号では、2023年4月1日から施行される改正民法のうち、ポイントを絞って濵田先生にご説明して頂きます。まずは、相隣関係の問題からお願い致します。非常に身近な問題ですので、関心のある方は多いと思います。

 

濵田)隣地の枝が越境している場合、これまでは樹木の所有者しか切ることが出来ませんでした。今回の改正では、木の所有者へ越境枝の解消をお願いして、その所有者が対応してくれなかった場合や所有者が所在不明の場合等には、木の所有者の許可がなくても、隣地の所有者が枝を切ることが出来るようになります。実際は、揉め事にならないよう、隣地の所有者に枝を切るよう十分話し合いをして、先方が応じない場合はやむを得ず切るといった手順を踏むことが大事だと思います。隣同士の関係はこれからも続くので、穏便に進めることが重要です。

 

手塚)地主さん家主さんに関わってくるのは、建替えの時などです。私道や他人の私有地に水道管やガス管が埋設されており、建替えなどで掘削工事をする時に、道路所有者の承諾が必要ですが、複数の共有だと全員の同意がなければ道路を掘ったりできませんでした。今回の改正で、同意を貰わなくても工事ができるようになるのでしょうか。

 

濵田)掘削に関しては、例えば道路の共有者の一部が承諾してくれなかったり、所在不明の場合などが該当すると思います。条文上の表現を借りると、「継続的給付を受けるための設備」ということになり、事前の通知等は必要ですが、