毎年、都の住宅政策について対談させて頂いてます。本年度は、この4月に東京都の住宅政策本部に創設された民間住宅部の部長 鈴木誠司様にお話を伺います。

 

【老朽マンション対策】

 

手塚) 老朽マンションについて、どのような取り組みをされていますか?

 

鈴木) 都内では分譲マンションが約190万戸あります。都内の総世帯の4分の1がマンションに居住しているため、都民の主要な居住形態と言えます。

今後の大きな課題となっているのが、建物の経年劣化、居住者の高齢化、そして機能不全の管理組合が増えている事です。

今年3月に「東京 マンション管理・再生促進計画」を改定し、今後10年間を見通したマンション政策の取り組みを明らかにしました。令和2年度から始まった管理状況届出制度では、今年3月末までに、対象の80%を超える届出を頂いております。届出を頂いた管理組合には、専門家の派遣などを行っており、専門家からは今後のマンションの修繕計画をどのように進めればいいかなどのアドバイスを頂けます。

また、今年4月から、国の「マンション管理計画認定制度」が始まり、都としても、制度の普及に向け、地元自治体の取り組みをサポートして参ります。

今回の計画の改定では、マンションの省エネ・再エネといった環境性能の向上を盛り込んだのもポイントです。マンションを適正に管理していくことにより、マンションの寿命が延びて資産価値も上がることを期待しています。

 

【住宅の脱炭素化対策  —既存住宅の省エネリフォーム—】

 

手塚) 地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出について、住宅面ではどのような取り組みをされているのでしょうか?

 

鈴木) 東京都は、「2050年にカーボンゼロ」を目標に掲げており、2030年までにCO2の排出量を50%削減することが、都政の最重要課題の1つです。

排出量の中で、削減が最も進んでいないのが家庭部門と言われていて、全体の約3割を占めています。