home > 協会コラム > 相続

相続

相続税土地評価方法(路線価評価以外の方法ご紹介)

◎全3回の不動産評価シリーズの最終回です

今回は、相続税土地評価における路線価評価以外の評価方法を取り上げてみたいと思います。

ご自身の土地にどの評価方法が適しているのか、判断材料にしていただければ幸いです。

 

 

 

◎主に市街化調整区域に適用「倍率評価」

宅地の評価方式には、路線価方式と倍率方式があります。

どちらを用いるかは、評価する土地の所在地で決まります。市街地的形態を形成する地域(具体的には、路線価が定められている地域)においては、路線価評価を用いますが、路線価が定められていない地域においては、倍率評価を用いることになります。

倍率評価による土地の価額は、「【A】固定資産税評価額×【B】倍率」という算式で計算します。

 

【A】は毎年4~5月に、その年の1月1日時点の土地の所有者に送られてくる「固定資産税の課税明細書」(又は名寄帳)で確認します。【B】は、所在地域・土地の地目に応じて定められ、路線価とあわせて例年7月に国税庁より公表されます。

倍率評価を正しく行うには、【A】固定資産税評価額に土地の個性(行政的条件・物理的条件)が反映されているか否かが大きく関わってきます。もし、固定資産税評価額の算定が誤っていた場合、過払い固定資産税の還付請求を行うこともできます。固定資産税評価額の算定が正しいかどうかは、専門家に相談いただくことをおすすめします。

 

◎宅地開発が可能な地域の農地・山林・原野に適用「比準方式」

比準方式(宅地比準方式)は、路線価方式・倍率方式とは少し異なります。農地(田や畑)・山林・原野の中で「宅地開発が可能な地域」に限り、認められている評価方法です。

比準方式における土地の価額は、「(その土地が宅地であるとした場合の1㎡あたりの価額)-(1㎡あたりの宅地造成費の金額)×地積」という算式で計算します。評価対象土地が、倍率方式と宅地比準方式のどちらの評価を使う地域に所在するかは、国税庁が公表している評価倍率表を確認すればわかります。倍率表の「固定資産税評価額に乗ずる倍率等」欄に「比準」「市比準」「周比準」と書いてある地域は比準方式の適用エリアです。

 

◎個性の強い土地には用いる余地あり「鑑定評価」

ここまで見てきた評価方法は、「相続税財産評価基本通達」と呼ばれる実務指針に書かれている内容です。

相続税では、「相続財産の価額は、その財産の取得時の時価による」とされていますが、実際には適正な時価を把握することは難しく、また課税の公平を期すために、財産評価の統一的な基準として「財産評価基本通達」が定められ、これにより得られた価額を時価とする、とされています。

しかし、「間口が2m未満の土地」「道路付けがない無道路地」「道路面から著しく高低差のある土地」「全体が傾斜している土地」「極端な不整形地」「私道」など、個別的減価要因が強い土地の場合、通達による画一的な評価ではこれら要因を反映しきれず、結果的に、実勢価格に比べて評価額が跳ね上がってしまうことが、しばしば起こります。

 

このような場合に、不動産鑑定士による鑑定評価を用いることが合理的とされる場合があります。

ただし、鑑定評価には税務署の否認リスクもあることから、適用すべきかどうかの判断は、相続税土地評価に長けた不動産鑑定士の目が欠かせません。

「実際にはこんな値段では売れないのに、相続税の評価額が高すぎる」と感じる土地をお持ちの場合、まずは一度、専門家にご相談ください。

 

(著者:税理士 高原)

ご相談窓口

まずは、お電話、お問い合せ・ご相談フォームより、お越しいただく日程を決めさせていただきます。
※東京近郊にお住まいの方は、協会事務所までお越しいただき、詳細に相談をお受けいたします。

お電話でのご連絡

  • 新宿本部

    03-3320-6281
  • 横浜オフィス

    045-620-3701

お問い合せ・ご相談フォームからのご連絡