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相続

インボイス制度導入③ ~相続に与える影響~

◎被相続人に対する制度の適用関係は?

インボイス制度について学ぶ全3回シリーズの最終回は、インボイス制度が相続に与える影響についてみていきます。

 

 

 

前提として、適格請求書発行事業者が亡くなった場合、その相続人は「適格請求書発行事業者の死亡届出書」を提出する必要があり、届出書の提出日の翌日または死亡した日の翌日から4ヶ月(被相続人の消費税納税期限)を経過した日のいずれか早い日に登録の効力が失われます。

適格請求書発行事業者ではない相続人が適格請求書発行事業者である被相続人の事業を相続により承継した場合、相続人は、適格請求書発行事業者の登録を受けるか受けないかに関わらず、被相続人の消費税の納税義務を承継することになります。

相続人は適格請求書発行事業者が死亡したことを知った日の翌日から4ヶ月を経過した日の前日までに消費税申告書を提出し納税する必要があります。

その上で、事業を承継した相続人が適格請求書発行事業者になるのかどうかを判断する必要があり、その判断によって以降の手続きが変わります。

 

◎相続人が事業承継後、適格請求書発行事業者登録を受ける場合

事業を承継し、新たに適格請求書発行事業者になろうとする場合、相続人は税務署に登録申請書を提出して適格請求書発行事業者の登録を受けることになります。

この場合、「相続により事業を承継した相続人が適格請求書発行事業者の登録を受けた日の前日」または「被相続人の亡くなった日の翌日から4ヶ月を経過した日」のいずれか早い日までの期間については、その相続人を適格請求書発行事業者とみなす措置が適用されます。このみなし登録期間中は被相続人の登録番号を相続人の登録番号とみなし使用することで適格請求書発行事業者の空白の期間なく継続することができます。

 

◎適格請求書発行事業者登録を受けない場合

適格請求書発行事業者にならない判断をするのであれば、税務署に対して相続人自身の登録申請書を提出する必要はありません。

ただし相続人自身が適格請求書発行事業者の登録を受けない場合でも、前項のみなし登録期間(この場合、「被相続人の亡くなった日の翌日から4ヶ月を経過した日まで)については相続人を登録事業者とみなし、消費税の申告(納税)義務を負うこととされているため注意が必要です。

また、みなし登録期間中に消費税を預かる売上(この記事の中ではテナント収入)が発生するのであれば、この期間については消費税の納税義務を負うことになるとともに、適格請求書を発行する義務も負います。

 

◎導入まで残り1年。早めの準備をおすすめします

3回に渡りインボイス制度が不動産賃貸業の大家さんに与える影響について見てきました。

インボイス制度による不動産賃貸業への影響は大きく3つ。

1)相対的な競争力低下 2)法人化による節税効果が薄まる可能性 3)テナントの収益性が落ちる可能性というものです。

店舗などの事業系賃貸収入、実務では希少なだけに見逃しがちな賃貸期間が1ヶ月未満の住宅家賃収入、賃貸建物の売却収入などの事業系収入がある方、また、これらの事業を相続する可能性のある方は、インボイス導入で様々に影響を受けることが予想されるため、お早めにインボイス制度対応の準備を行うことをおすすめします(間もなく10月スタートの最終電車が出る頃です)。

制度開始直後は税理士も慣れていませんので諸々、慎重に。

 

(著者:税理士 高原)

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