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賃貸経営

ペット飼育と賃貸住宅について

ペット飼育数と子どもの数

2018年夏に、地主さん・家主さんのための最新不動産マーケット動向や今後の賃貸経営を考えるセミナーが協会主催で開催されましたが、その中のひとつの講演内容の中で興味深い数字が目に留まりました。

セミナー協賛会社のハウスメーカーの担当者様が、時が経っても価値が下がらない付加価値型賃貸住宅をテーマにお話された際に、2000年以降を境に、犬やネコの飼育数が、子ども(15歳未満)の人口を逆転しているというもので、2005年のそれぞれの数字を見てみると、犬・ネコの飼育数2315.2万頭(犬猫飼育頭数推移:一般財団法人ペットフード協会全国犬猫飼育実態調査)に対して、子どもの人口1759万人(総務省統計局人口推移データ)となっておりました。

 

ペット飼育の需要

2017年になると犬・ネコの飼育数も1844.6万頭とピーク時に比べて減少或いは横ばい傾向ではあるようですが、それでも子どもの人口1557万人より多い状況が続いております。

犬・ネコを飼育するきっかけのひとつとしては、家の中に犬・ネコがいることで家族間のコミュニケーションに役立ったり、日々の生活の中で癒しや安らぎが得られることや、子どもの情操教育や高齢者の認知症予防の一環なども期待されているようです。

 

ペットと住宅事情

犬・ネコの飼育を検討するにあたって、それを阻害する要因のひとつとなっているのが住宅事情のようで、賃貸物件のポータルサイトSUUMOのデータによると、東京都における2016年4月~2017年3月に流通した約140万件の賃貸物件の中で、築5年以内のペットの飼育が可能な物件はわずか約6.8万件で、率にして約4.9%に止まっているそうです。

個人的な感覚として、一昔前に比べると犬・ネコの飼育可能な物件は着実に増えてきているように感じ取っておりましたが、既に犬・ネコを飼っている市場と、条件が整えば新たに犬・ネコを飼いたい市場それぞれの属性の需要に追いついていないのが現実のようです。

 

ペットを飼育する人から選ばれる部屋・建物

人口減に加え、世帯数の減少も予想されていく中で、犬・ネコを既に飼っている、或いはこれから新たに飼う市場から選ばれる部屋・建物にしていくことは、借り手市場が進んでいくことが考えられるこのご時世では、空室対策の一環として有効なポイントになるかもしれません。

当然ながら、ただ単に図面上に“ペット可”とか“ペット相談”と謳うだけでの差別化は至極限定的ですので、それぞれ所有されているお部屋や建物に合った詳細条件の設定に付いて精査が必要となるでしょうし、また、その詳細条件について精査をする上では、犬・ネコに関する様々な基本事項について、それなりの知識が備わっていたほうが有用でしょう。

今後において、ペット関係のお仕事に携わっている方や実際に犬・ネコを飼って賃貸物件にお住まいの方などから基本的なお話やご意見・ご希望などをお伺いする機会がございますので、いずれこの場で情報提供させて頂きたいと考えております。

 

(著者:手塚)

 

 

 

 

 

  

 

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