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賃貸経営

家賃減額要望への対応(下げても戻しやすくする工夫を)

マスク着用がそれぞれ個人の判断となり、スポーツの声出し応援解禁、5月には5類引き下げと3年続いたコロナ騒動も徐々に落ち着きつつありますが、この3年で価値観や生活様式、行動様式はすっかり様変わりし、コロナ前、コロナ後といわれるようにかつてと同じ世の中には戻らないといわれています。

 

 

今では当初の飲食店の営業自粛が嘘のように町の飲食店も賑わいを取り戻しているようですが、コロナ禍ですっかり家呑みと早寝早起きに慣れた人たちは2軒目、3軒目までは体ももたず、ましてや午前様ということはなくなったようです。お店の従業員に聞いても、早い時間は込み合っているが、21時、22時となるとめっきり人が少なくなるそうです。要するにコロナ前は2回転、3回転していたものが、今は1件目で帰る人が多くなったとのことです。それはそうですよね。自分がそうですから。

 

賃貸経営においてもコロナの影響はまだまだ続いているというのが実感です。飲食店に限らず、コロナ前の水準に売り上げが戻らないという業種は多くあります。ビルオーナーもこれまではテナントの事情を考慮し、たびたび賃料の猶予や減免に協力してきましたが、そろそろテナントにも頑張ってもらって、これまでの賃料の減収分を少しでも家賃にプラスできるよう本音では増額改定したいところです。

しかしながら前述したような飲食店などの事情から賃貸借契約の更新時期、再契約時期に賃料減額のお願いをしてくるテナントがまだまだ多いというのが実感です。

 

ビルオーナーとしてはテナントの事情を考えると少しでも減額要請に協力してあげたいところですが、契約更改時に減額してしまうと2年、3年、場合によっては5年という契約期間中は確定的に収入が減ってしまいますし、その次の契約更改時に現在の賃料に戻す、もしくは増額改定することはなかなか難しいと言わざるをえません。やはり一度下げたものは、増額はもとより元に戻すことであっても非常にハードルが高くなります。

このように、コロナ禍という特殊事情から回復途上にあっての契約更改時に減額改定の要請があった場合は、単純に減額に応じるというより、本来の賃料(現賃料)を原契約とした上で、特殊事情によって一定期間は一定額を減免もしくは猶予する。という契約の建付にすることによって、同じ賃料の減額であっても、今は特別な事情で一定期間減額しているが、一定期間後は、本来の賃料(現賃料)に戻るという意味にかわります。一定期間後に状況が変わらず再度、減額の要請があるかもしれませんが、契約期間中の一定期間ごとに賃料を元に戻す機会が訪れるような内容にすることによって、減額改定による契約期間中の確定的な収入減少を少しでも回避する可能性を残すこととなります。

どのような業種においてもコロナ前の水準に戻すのは大変だと思いますが、かつての活気を取り戻すためには、それぞれがそれぞれの立場で出来ることをするしかありません。

さて、これから私は積極的に2軒目も行くことにしますかね。

 

(著者:不動産コンサルタント 伊藤)

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