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和楽(会報誌)

「和楽」はオーナー様向けに毎月発行している会報誌です。
今年で29年目を迎え、賃貸経営に関する専門家の解説や、行政ニュース、セミナー開催情報など、お役に立つ情報を掲載しております。
東京都、神奈川県などの各市町村をはじめ、首都圏主要都市の行政担当部署にも配布させて頂いております。

新型コロナウィルスの不動産市場に与える影響(2020.10)

【対談者】

一般財団法人 日本不動産研究所

研究部 主任研究員 不動産エコノミスト

吉野 薫様

 

コロナ禍が不動産市場に与える影響について、

一般財団法人 日本不動産研究所 研究部 主任研究員 不動産エコノミストの吉野薫様に伺いました。

 

【新型コロナウィルスが不動産の価格に与える影響】

手塚) 新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、人々の生活行動が一変しました。

当協会の会員さんも、今後の不動産市場について非常に不安に思っている方がいらっしゃると思いますので、本日は、吉野先生に不動産市場で今後どのような影響が出て来るのか、教えていただればと思います。

 

吉野) コロナ禍が不動産価格に影響を与えるのは、「不動産の種別(アセットタイプ別)」によって、影響が違ってきますので、それぞれのアセットタイプ別に説明いたします。

 

【住宅用地(戸建住宅等)】

一般的な戸建住宅(建売住宅)については、意外にも販売が好調です。その要因としては、コロナ禍で在宅勤務の方が増えて、結果的に在宅勤務をするために家を購入する、家庭内で家の購入について話す機会が増える、内見する時間がとれた等で、家の購入を決断される方が多いのです。

金融機関も自宅購入の住宅ローンについても積極的であることもあり、現時点では、価格への影響は僅少であります。元々、住宅はディフェンシブアセットといって、景気の動向に大きく左右されないという安定感が魅力だったわけですが、コロナ禍でも住宅の安定性が注目されているのではないかと思います。

 

【アパート(共同住宅)等の投資用不動産】

コロナ禍の以前から、金融機関が投資用不動産の購入における貸し出しが消極的になっており、投資用不動産の購入における成約件数の減少がみられます。

これは、投資用シェアハウスに対しての不正融資問題に端を発しており、コロナ禍が直接的な原因ではありませんが、投資用不動産については、不動産市場での取引に停滞感がありますので、今後、価格への影響が懸念されます。

 

続きは本誌にて…

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